2017年5月7日日曜日

bCNCのインストール(Win10 64bit)

bCNCは、加工中にスピンドルの回転数や切削速度を変えられるという情報が!
操作画面を見ると、CNC2418付属のGRBLcontrol(Candle)より機能が多そう。
使ってみようかなと思い立ちました。

これは、そのbCNCを動かすまでの苦戦の記録です。
あとで読んで面白がるためにちょっとダラダラと書いています。
先が長~いので、もしこれを参考にインストールされたい場合は、
最後のインストール手順まとめに飛んでくだされ。

bCNCの最新のものはGRBL ver.1.1対応になっています。
私のCNC2418はGRBL ver.0.9j なので動作しないんだろうな?
インストールしている記事は幾つか見つけたのですが
どのバージョンだとGRBL ver.0.9jに対応しているのかかわからず。

色々検索していると
bCNCをインストールする前にPythonやら、
PY-Serialやらも必要のようなのです。
なんか面倒くさそうだなあと思いながらも

まずは、Pythonとは?
ここのPython Japanって所に説明があります。
(2019.6.24修正 このURL変わっていました)
インタープリタ言語でした。
むかーしむかしのBASICインタープリタ思い出しました。
インタープリタ言語上で動くのかあ?速度は大丈夫かな?
PC-8001世代ですので。

Pythonには、大きく2つの系統、Ver.2.7系とVer.3系があり
bCNCは、Ver.2.7系にしか対応していないことがわかりました。

GitHubのbCNCのreleasesを見ていると

0.9.7の所に
「Working version with GRBL v1.1x
 vlachoudis released thison 14 Jan · 53 commits to master since this release
 Version that has the ability to talk to both grbl v0.9x or v1.1. 」
とありました。
おー!bCNCの最新版で 0.9j いけるぞ!

そこでそのGitHubの下の方のInstall手順をみる。
なんだがザクっとしか書いてあるだけで、これではわからない。
GitHubのbCNCのWiKiに各OSでのInstall手順を見つけました。
(2019.6.24修正 このURLに移動してました)
Windows10もあるのでこれならいけそう。リンクもある。
※1画面
まず、Pythonをインストールしないといけませんが、
手順の最初の方には、「Python 3でも動く」と書いておきながら、
後の方に「Python V2の最新を強く推薦(strongly recommended)
します」という気の弱さ。
私のNotePCはWindows10なので2.7.*であれば動くとあります。
※1画面のinstall itのリンクから
python-2.7.13.msi の方をDownloadしようとしましたが、

Python 3.5.2のダウンロードとインストール」 を参考に飛んでいくと

ここにPythonの全バージョンがありました。 64bit版もあります。
私のは、Windows10 64bit Core i3なので「Download Windows x86-64 MSI installer」をクリック
python-2.7.13.amd64.msi をDownloadします。
ようやくPythonのインストールです。
python-2.7.13.amd64.msi を右クリックしてインストール。
インストールフォルダは、そのままにしました。
ここでスクロールして一番下で
「Add python.exe to Path」が「X」になっているので
「Entire feature will be installed on local hard drive」にして[Next>]します。
環境変数PATHの設定もInstall時にやってくれますので、後でやらなくてよくなります。
インストール完了しました。
また、ここに「環境変数PATHの設定」の説明がありますが
インストールの途中で
「Entire feature will be installed on local hard drive」にしたので
PATHの設定は不要です。
念の為、Winsows10のシステムの詳細設定で確認してみましたが大丈夫でした。

次にpyserialです。
pyserialのリンクへ飛び[Download]ボタンをクリックすると
更にここへ飛びます。
Project Homepage: https://github.com/pyserial/pyserial をクリック
手順に「Pythonと同じバージョンのもの」と指定してあるので
左の方の[Blanch:master]ボタンを押して、[Tabs]の所をクリックすると
バージョンのリストがでてきます。
「release2_7」を選択
右の方の[Clone or download]ボタンでDownload ZIPにする。
Downloadしたpyserial-release2_7.zipを解凍します。

※1画面のpyserialのInstall手順に
「C:\PythonXX\Scripts\easy_install pyserial」とあるので

コマンドプロンプトで
「C:\python27\Scripts]フォルダに行き
「easy_install pyserial」と叩くと、こうなりました。
つまり「Best matchのpyserial 3.3」をネットから探してきてインストールしたというのです。
(Bloggerは、「¥」マークの半角でないんですね。英語モードの「\」になります)
どうやらインストールされたみたい。
「Pythonと同じバージョンのPyserialをダウンロードしろ」と書いてあったのは
いったい何だったんだろう?

いよいよbCNCの番です。
最初の※1画面のInstall手順にある Download のリンクをクリックすると
***2019.6.24修正***
このURLに移動していて、Downloadのリンクは、なくなっています。
「https://pypi.org/project/bCNC/」という所から飛んでいくるようです)
*************
bCNC-master.zip がDownloadされます。
深いフォルダだと動かないかもしれないので
解凍したフォルダをCドライブのルートに移動します。
「解凍してできたbCNC-masterフォルダ内のbCNC.batを実行する」
と手順に書いてある。
しかーし、起動しない??
一瞬DOS窓が開くが、すぐ消えて、何も出てこない。

やっぱし、Pyserial 3.3ではだめなのかな~?
そういえば、Pythonの所にeasy_install-2.7.exe ってのがあったので試してみる。
コマンドプロンプトで
「C:\python27\Scripts]フォルダに行き
「easy_install-2.7 pyserial」と叩くと、こうなりました。
やっぱり、pyserial 3.3がBest matchだと言っています。
う~んわからん。

気を取り直して、bCNCの古いバージョンなら行けるかもと
ここからDownloadしたbCNC-0.9.7.zipを解凍、
一応、Cドライブに移動してbCNC.batを実行。
起動したっ!!!!!
裏でPython窓(DOS窓みたいなやつ)が開いている。
終了する時は、このPython窓を閉じないとbCNC自体からは終了できない。
ちょっと気にはなる??も。

[Port]の所を設定する(私の場合、COM3)
Baud、Controllerは、そのままでよかった。
シリアルコネクタのアイコンの[Open]をクリック。
接続された瞬間、数秒間スピンドルが回って止まった。
普通起動時にスピンドル回るか!?こりゃ怖いです!
 [Control]に行ってみる。
X・Y・Z軸、スピンドルは、正常に動きます。

そこで同じくここからDownloadした
bCNC-0.9.9.zipを解凍、一応、Cドライブに移動し、bCNC.batを実行。
起動しますね~!
[Port]の所を設定し、シリアルコネクタのアイコンの[Open] 接続!
今度は、起動時にスピンドルは回らない。
X・Y・Z軸、スピンドルは、正常に動きます。

試しにGcodeファイルを開こうとすると、bCNCがあるドライブしか参照できません。
bCNCをCドライブに、データをDドライブにしていると
bCNCからDドライブが参照できないのです。
この[Directory:]ボタンの「C:」を「D:」にできないのです。
仕方ないのでbCNCファルダ全部をデータのあるDドライブに移動します。

そこで過去のデータを少し動作させ無事動くことを確認します。
動作中にFeedのバーを動かしましたが変わりません?
Spindleのバーは、グレーになってスライドできません?
Pauseにしてもだめですね~
残念。

[Tool]に行って
Spindle max (RPM)を12000 ⇒ 1000 にしましたが 
[Control]のSpindleバーのmaxは、12000のまま。
bCNCを再起動したら[Tool]の設定も12000に戻っている。
再起動と言ってもbCNCから終了できないのでPython窓から終了しています。 
bCNCから[閉じる]をするとPython窓に次のメッセージが出ていました。
「UnicodeEncodeError: 'ascii' codec can't encode characters in position 0-1: ordinal not in range(128)」
Python窓から閉じると強制終了を意味するのです。
だから設定が保存されなかったわけです。
ここに解決策がありました。
http://denshikousakusenka.blog.fc2.com/blog-entry-91.html
メモ帳で新規作成。中身は、2行だけ。
  import sys
  sys.setdefaultencoding('utf-8')
と書き「sitecustomize.py」 というファイル名にします。
PythonインストールフォルダのLib\site-packagesフォルダに入れます。

これで再度
[Tool]に行ってSpindle max (RPM)を12000 ⇒ 1000 にして
bCNCの[閉じる]をすると、ちゃんと閉じます。
再度起動すると
Spindle maxが1000になっています。
めでたしめでたし。
んで、[Tool]の所を見ていると
「Japanese」がありました。
日本語のファイル名の化けまでは直りませんね。

結局、最新版をGitHubのbCNCの所から
右の方の[Clone or download]ボタンでDownload ZIPにして
bCNC-master.zip を解凍してbCNC.batを起動すると動きました。
Versionを確認すると何と0.9.9なのです!
先の※1画面のInstall方法の所からDownloadしたファイルが異常だったのです。

また、調べていくと、ここに(レベル高過ぎで、私が見るのはまだ早いですが)
Grbl 1.1からは
リアルタイムで加工中にもフィードやスピンドル出力数を可変制御できるようになりました。」
「オーバーライド機能」というんですね。
うーー GRBL0.9ではだめかあ...

bCNCならではの機能もありそうですが
ひとまず、bCNCはインストール しただけにしておきます。
当分は今のGRBcontrol(Candle)で頑張ります。

するっと行くと思ったのだが、結構振り回され
インストールだけで疲れた1日でした。

*****インストール手順まとめ*****
(Windows10 Home 64bit Core i3)
1.PythonをDownloadしてインストール
2.Pyserialをインストール
3.bCNCのDownalodと起動(解凍して実行するだけ)

1.PythonのDownloadとインストール
 ここから
 [Download Windows x86-64 MSI installer]をDownload

 Downloadしたpython-2.7.13.amd64.msi をインストール
 インストールの途中で
 「Add python.exe to Path」が「X」になっているので
 「Entire feature will be installed on local hard drive」にして[Next>]
 これで環境変数PATHの設定もInstall時にやってくれる。

 インストールが完了したら

 ここの解決策を処方します。
 メモ帳でsitecustomize.py というファイルを新規に作成します。
 中身は、2行だけ。
   import sys
   sys.setdefaultencoding('utf-8')
 と書き
 Pythonインストールフォルダの
 C:\python27\Lib\site-packagesフォルダに入れます。
 「日本語環境では、bCNC本体から閉じることができず
 UnicodeEncodeErrorがでて設定が保存されない」の解決策です。

2.Pyserialをインストール
 Downloadは不要。
 コマンドプロンプトで[C:\python27\Scripts]フォルダに行き
 「easy_install pyserial」と叩くと
 Best matchをネットから探してきてpyserial 3.3がインストールされます。



3.bCNCのDownloadと起動
 ここからDownloadします。
 bCNC-masterが最新版。この時点は、bCNC-0.9.9.zipだった。

 インストールは不要、解凍してbCNC.batを実行するだけ。
 中身はPython言語なのでPython窓も同時にでてきます。
 CNC2418をUSBで接続したら
 最初に[Port]を設定し、シリアルコネクタのアイコンを押せば接続完了。

 但し、ファイルオープンは、bCNCがあるドライブしか参照できません。
 [Directry:]の[D:]ボタン。これが変えられないのです。
 データのあるドライブにbCNCを置いた方がいいようです。




15 件のコメント:

昔青年 さんのコメント...

おはようございます。 マーティーさん
昔青年です。
いよいよbCNCに着手かと期待しています。
導入過程は、当方と同じ道行きのようです。(笑)
ウインドウズ7でソフト終了できずしばらく悩みました。
今は、RasPiですので、ソフト導入の苦労はほとんどなしです。
知識不足で、デスク上に、アイコンを作れないのが当方の悩みです。
CNC2418の基板に乗っているソフトは、GRBL0.9jとなっていますが、1.1に書き換えるとなにか問題があるんでしょうか?

昨日は、ebayで注文(2個)した、スピンドルが到着して、さっそく動かしたところ、1個が動かず、ひどく軸の回転が重いため、ベアリングの取り付けがずれているのだと思います。50%の当たり外れ、なんとも言いがたいですね!クレームメールをいれましたが、どうなることか?
Fusion360は、もっか情報収集中ですか、3Dプリンターの購入になってしまいそうです。(笑)

マーティーの工房日誌 さんのコメント...

昔青年さん早速のコメントありがとうございます。
bCNC導入苦労されたんですね。
CNC2418のGRBL1.1化は、切削の方が楽しくて止められないので今の所、何も調べておりません。
ebayは使ったことないですが、意外や品質悪いんですね。AliExpressの方がまだましなのかもですね。
3Dプリンターですか!
私も3Dプリンター欲しくなってきます。CO2レーザーカッターも。家の事情もありなかなかですね~。当分は木工を飽きるまでやっていこうかと思います。

昔青年 さんのコメント...

AliExpressでも3個注文で2個不良品だったのを経験しました。
まあ、安さと品質の関係と割り切っています。(ただし、返金等の対処はやっておかないとなめられます-笑ー)

非金属用オートレベルProbeまねさせてもらいました。
3㎜ビスを3.175のチャックにかませたら、みごとに固定できず、0.175の誤差でも以外に影響することを実感しました。

マーティーの工房日誌 さんのコメント...

そうですかあ~。私は100円位のが2回程異常があったのですが、面倒くさくてそのまんまです。もうなめられるかも。
非金属用Probe作られましたか!光栄です。
私はまだ実践では使っていないのです。
3.175mmに3mmビス、意外とガバガバなんですよね。
eR11では固定できないとは、結構繊細なのですね。
私もeR11付きスピンドルをポチりましたが、3mmコレットも注文した方が良さそうです。情報ありがとうございます。
昔青年さんはブログはされていないんですか?
何か作られたらメールででも見せて頂けると嬉しいです。

昔青年 さんのコメント...

返金には、具体的に証拠を示すことを求められますが、当方は、画像をアップすることで対応しています。売り手も評価を結構気にするようで今までもめたことはありません。
ブログは、やっていません。みなさんのように、創造的な工作は、できませんので、模倣品の発表では続かないと思います。

マーティーの工房日誌 さんのコメント...

AliExpressも文章だけだとすぐに「show me」と
そっけない返事がきます。
私は自分の記録としてWORDで書いたり写真撮るだけでした。
ブログにして「誰かに見られている」ので
途中で諦めることが少なくなりました。
「次を書かねば」というある種の焦りがでてくるのが難点ですが(笑)。
既成のCNCなので引け目を感じることもあります。
昔青年さんみたいに回転数の宿題など頂けると思わぬ勉強になったり、また励みになります。
今後とも宜しくお願いします。

音屋 さんのコメント...

こんにちは。
とうとうbCNC使いだしたのですが、コネクト時にスピンドルが回るのが怖くて、ここに回ることかいてあったな~と思って読み返したのですが、、、
何か解決策ご存知でしょうか?

マーティーの工房日誌 さんのコメント...

音屋さん、こんにちは~
bCNCは高機能でPythonで動いているので、
私のPC能力では、追従しない時があって、軽いCandleを愛用しています。
なので、対策は、何もやってなくて、解決策はわからないですm(_ _)m

音屋 さんのコメント...

すみません。設定見てたらこんなものが。
Header gcode M3 S12000
G4 P3
G0 Z10

最初にスピンドルを時計回りにs12000で回し、3ミリ秒休止してZ10へって意味ですよね?なんでこんなのデフォで入ってるんでしょうかね?
多分これ外せばいいと思います。帰ったらチェックします。お騒がせしました。

マーティーの工房日誌 さんのコメント...

何でこんなの入ってるんでしょうかね~恐ろしや
ここ見ると G4 P3は、3秒みたいです。
動きからいって3msecじゃなくて、3secっぽいですよね。
たぶん、2行消せば、大丈夫そうですね~
http://linuxcnc.org/docs/html/gcode/g-code.html#gcode:g4

音屋 さんのコメント...

https://nc-program.s-projects.net/g-code.html#g04

僕はここ見てmsecかと思ってました。確かに3ミリ秒なんて短さじゃない気がします。


今回はブログネタを手に入れたということにしときます。

SuperAcken さんのコメント...

最初の※1画面のInstall手順にある Download のリンクをクリックすると
bCNC-master.zip がDownloadされます  
。。。されない!

マーティーの工房日誌 さんのコメント...

読み難いのを見ていただきありがとうございます。
私がDownloadした時と変わっていますね~
リンクも切れてるし(T_T)
次のサイトの右上[clone or download]から
最新版が落とせます。

Leon さんのコメント...

こんばんは、はじめまして
bCNCが起動せず、いろいろと調べていましたら、ここにたどり着きました。同じ状況に陥っていましたのですが、今入手できる環境では、うまいこといきませんでした。今の環境でできている人いるのかな?

マーティーの工房日誌 さんのコメント...

Leonさん、見ていただきありがとうございます。
この時、一応の動作はしましたが、
私のPCでは重くて異常動作することがあったので
その後、全く使ってません。
ずっとCandleを愛用しています。
Pythonベースではないので、軽くて安定してます。
https://github.com/Denvi/Candle