2017年5月7日日曜日

小型工作機CNC2418 その11(ターゲットスコープ)

ゼロ点調整の方法を思いつきました。
十字レーザーマーカーでできないかとも考えていたのですが
単純な方法で、顕微鏡(拡大鏡)が必要です。

まずは、手持ちのレンズを集めます。
昔、廃棄プロジェクターから取ったものやら色々。
レンズの設計はできませんが、レンズは好きです。
その昔、2枚の凸レンズで簡単な望遠鏡を作り
間に細いエナメル線で十字を入れ照準にして
ゴム鉄砲につけてハエを狙っていました。
それはよく当たり面白かったのを思い出します。
残念ながら今はハエがいません。
アマガエルもトノサマガエルもいなくなりました。
さて、左の方は凹レンズ、右の方が凸レンズです。
顕微鏡は、大きく対物レンズと接眼レンズで構成されています。
簡単にやるには焦点距離が短い凸レンズが2枚あればいいのですが、
見え易さも少し追求したいので、
小1時間程、これらをあれやこれやと組み合わせてみます。
決まったのがこれ。
レンズ自体がでかいのでこんな感じです。
(なぜかカッターの歯、出しっぱなし。危な!)
レンズ構成はこんな感じ。
緑のが照準の位置です。
レンズシミュレーションは全くできません。
最近はレンズシミュレーションもFusin360のように
エディケイション・フリーのソフトがあるんですね。
その内、使ってみたいです。
ざっくりテープで仮固定して覗いてみると、こんな感じです。
対象物で30mm程の距離を取れたのでこれでいいかな。
所で組み立てるには、この対物レンズ側、
そのままテープ固定はグラグラなので鏡筒が必要です。
MDF(9mm)2枚合わせて18mmの鏡筒を作ることにします。
内側に段差を付けるので、内側2回、外側1回の計3回の堀り込みです。
内側の上段側、[2D]-[輪郭]
段差の所までなのでツールパスが途中までです。
内側の下まで側、[2D]-[輪郭]
こちらは、板底までなのでタブ付きで掘ります。
外側、[2D]-[輪郭]
こちらも、板底までなのでタブ付きで掘ります。
シミュレーションです。
内側の右にタブがちょっと見えます。
タブ付きやりたかったのです。初めてのタブ付き!
エンドミルは、1.5mm 先端フラット・2フルート・トウモロコシタイプです。
これより小さい径のエンドミルは、9mmの深さが掘れないのです。
回転80%、300mm/minです。
 最大切り込みピッチは、1mmにしました。
切削中。
MDFは切り屑が細かいし飛ばないので掃除機は最後だけでもいいくらいです。
もうすぐ終わりです。
完了で原点に戻りましたが
おっと!エンドミルが取り残されています。
軸のイモネジがいつの間にか吹っ飛んで無くなっています。
2つともです。
スピンドルのトルクに対してエンドミルと軸の締め付けが耐えられないようです。
最大切削深さ1mmは、無理があるのかも。
以前もイモネジがどこかへ飛んでいったので残り2つしかありません。
2枚目のは、一度にやらず、Gcodeを3つに分けて吐き出して
途中でエンドミルを締め直しながら進めることにしました。
2つめは、最大切削深さ0.5mmにして何事もなく完了。
まだタブで繋がっています。
裏から見ると。
光に透かしてみると薄さ加減がわかります。
HeightMapを使っていれば、均等にできたのかもしれません。
せっかくの非金属用のプローブの出番を逃しました。
まあ、分離は簡単です。
まるでプラモデルのパーツ取り。
バリをカッターで削り取ってレンズに取り付けます。
もうひとつのレンズにも取り付けます。
設計通りにぴったり嵌まるという事は気持ちいいです。
この様に両側から木工ボンドで貼り付けます。
ボンドが乾きました。
対物レンズ側です。
接眼レンズ側はこれを組み合わせます。
最終は4枚なのですが、もう一枚凹レンズは後から追加したので写真なしです。
これには、丁度いい小さめの鏡筒があったのでこんな感じになります。
ここは、黒いビニールテープでの固定で十分でしょう。
薄いプラ板にカッターで十字照準を細くケガキ線で入れ
それを一番接眼側のレンズ(右の)の焦点が合う所に入れます。
これで照準用の十字マークが付きました。
全体です。
波動砲はでませんが、ターゲットスコープとでも名付けますか。
輪ゴムが出現しています。
MDFの鏡筒が若干緩くて落ちる可能性があるので。
覗くとこんな感じです。
接眼レンズが大きいのでデジカメのマクロで撮影できます。
スケールと横に並べて、このまま比較はできませんが
倍率は、6~8倍という所です。
かなりとりあえず方式で、取り付けます。
MDFで作ろうかとも考えましたが、タイラップで止めて考えている内に
すぐに実験したくなって、「えいっ!最強アイテムの輪ゴムでいいや!」と。
 上から。
いよいよ、実験開始。
木材をセットします。
最初に穴を開けてから右に移動してターゲットスコープで覗くので
エンドミルとターゲットスコープの距離分、右側に余裕があればいいです。
適当な位置でVカッターで穴を開けます。
深さ0.3mm位でしょうか。
手前に見える十字は、Vカッターで予めつけたケガキ。
次に穴を開ける場所の目印です。
ここでX・Yをリセットします。
ターゲットスコープの照準で
先に開けた穴に照準を合わせます。
ターゲットスコープでは、上下左右は反対になります。
この時の移動距離を記録します。
X:52.33mm   Y:2.21mm
これがスピンドルとターゲットスコープの位置関係になります。
今度は、穴を開けたい所(事前に十字にケガいていた所)に
ターゲットスコープの照準を合わせます。
ここでX・Yをリセットします。
先程の数値の逆、X:-52.33mm   Y:-2.21mm移動すれば
スピンドルがこの位置に来ているはずです。
そこに0.3mm程、穴を開けます。
出来具合をターゲットスコープで覗いてみます。
いい感じでぴったりです。
当たり前といえば当たり前ですが
ステージのバックラッシュの確認をしているようなもんですから
ズレていると逆に駄目ということになります。
拡大します。
更に拡大。
ドンピシャです!
スケールと並べて、ケガキの盛り上がりが邪魔ですが
いいですね~。
更に拡大。
スケールの1メモリ:0.5mmです。
今回の方法は有効であることがわかりました。
目視でここまでは合わせられません。
しかし色々課題もあります。
1.取り付け方法。
 ちゃんと取り付けたいし
 加工の時はかなり振動するので取り外し式にしたい。
2.覗く時の角度で照準がずれる。
 焦点距離を長くして視野も広くした分が逆に悪さして
 覗く時の角度で照準がずれるので真中から覗かないといけないのです。

この様な計測系はテレセントリックレンズにするというのを思いだしました。
視野内の光軸が平行、つまり画角0°のレンズです。
説明は ここ1 とか ここ2 が分かり易いです。
テレセントリックレンズをつくるのはちょっと無理ですね~。
やはり覗き方でカバーするしかないか~

そうだ、USBの顕微鏡を探してみよう。
照準はどうやって付けようか?
分解して付けるか、ハーフミラーに映す込むかな?
X軸かY軸を平行にする方法も考えないと。
平行に調整したターゲットスコープを2つ付けるか?
こんなでかいのを2つも付けれない。
もうレンズがないです。
課題は尽きないので、まずは、原点だけにして取り付け方法考えないと。
一応、AliExpressでUSB顕微鏡を探します。
おーいっぱいある!
どれがいいかいな?
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