2017年10月14日土曜日

小型工作機CNC2418 その38(キッチン水栓の応急修理)

特別なものは作ってないのですが
CNC2418さんが活躍したのでこの表題です。

突然、キッチン水栓がグラつきだして
片手で水を出すことができなくなくなりました。
裏からナットで固定されているのに、こんなに持ち上がるのです。
裏を見ると、当て板がボロボロになって落ちてしまってます。
築20年になるので僅かな水分の漏れを吸収して木が腐ったのです。
それにしても水回りの所に木を使うとはアンビリーバブルです!
しかもいかにも水に弱そうな木屑の集成材です。(右上の三角のやつとか)
この木
構造用木質ボードとかOSB(オリエンテッド・ストランド・ボード)
というらしいです。
木材チップを接着剤と高温圧縮で固めたものだとか。
見てもわかりますが、吸湿性が高いということであります。
出所:楽天
それはさておき、これは、そう簡単にはいかないのです。
手前にシンクがあり狭い隙間なので普通のレンチは入りません。
この様に専用工具が必要なのです。
出所:三栄水栓
こんなレンチです。
1500~1600円位で売っています。
近くのホームセンターに買いに行こうかとも思いましたが、
ナットの径が36、38、46mmと色々あります。
狭いのでナットの径を測ることができません。
出所:三栄水栓
で、応急処置することにします。
この様に隙間にラジオペンチを挟むと意外といけそうなのです。
そこで思い付きました。
久々の実用としてのCNC2418さんの出番です。
お家のための出番としては鍵の製作以来でしょうか。
台座を作れば、とりあえずはしのげると思います。
内径を測ります。33.5mm
外径53.5mm。
隙間の高さを自作の高さ計で測ります。
9mmです。
トリマーの歯高を測るために作ったものです。
Fusion360で台座を描きます。
外径53.5mm+5mmして59mmに、内径33.5mmは、34mmにします。
高さ9mmの円筒を描きます。
2つに分解しないと嵌め込めないので
中央から分離します。
[ボディを分割]を使います。
[分割するボディ]で円筒を選択して
[分割ツール]でXZ平面を選択すると
赤い分割面がでます。
OKすると円筒が分割されます。
2つに分けて切削しないといけないので
片方を5mm移動して間を空けます。
CAMモードに行って
[2D]-[輪郭]にします。
一回の深さ0.7mmずつの掘りです。
エンドミルは、1.5mm 2フルート トウモロコシタイプ。
Φ1.5mm以上じゃないと9mmの深さを掘れないのです。

切削に行きます。
この厚みのアクリル板はないので、9mm厚のMDFを使います。
水場にMDFなんて!木質ボードより悪いじゃないか、と怒られそうですが、
まあ一時しのぎということで(^^ゞ
こんな時、3Dプリンタがあれば...脳裏をかすめます。
S800、300mm/min、0.7mmずつ掘ります。
片方が終わり、もう一方も最後の1周です。
エンドミルがギリギリまで食い込んでいます。
MDFなのでほどなく終わりました。
タブを切り離して取り付けます。
さすが、ピッタリです。
拡大
一応、撥水処理モドキをしておきます。
透明ニスを塗って、更にホットメルトで表面をコーティングします。
応急処置完了とします。
そういえば、この前、較正してから、完成品の確認を忘れていました。
外径:59mm+エンドミル1.5mm x 2 = 62mm
合格です。
内径:34mm-エンドミル1.5mm x 2 = 31mm
これも合格です。較正したかいがありました。
久々のCNC2418実用切削でした。
これを手加工で作ってたら結構な時間が掛かってたのだろうと思います。
結構、ガタはなくなりました。
特殊工具を買いに行こうにもナットの径が36か38mmか微妙なのです。
どうやって測ろうかな~?
応急と言いながら当分このまま使いそう(^^ゞ

2 件のコメント:

昔青年 さんのコメント...

まさに私がやってみたいことをやられていますね。
「道具は、使ってなんぼ」購入して終わり(当方にほぼあてはまります)では、あまりに情けない!
3DCADを勉強しはじめたので、マーティーさんの解説が理解できはじめ、ありがたみがあがりました。
3Dプリンタ導入も近そうですね。

マーティーの工房日誌 さんのコメント...

"ありがたみ"とは!嬉しいお言葉ありがとうございます!
オシロが壊れて落ち込んでおりましたが、元気が湧いてきました。
3Dプリンタでしょ~、できれば自作りたい気はするのですが、
なかなか...